ブラッとするには 丁度良い距離

by スタジオ亜空間

☆ 未来を探して 今日も何処かを ブラッとしています 平岡莉貴 ☆

花束をもらった話


 大学の頃、よくオートバイで旅に出ました。予約も無しに行き当たりばったりの旅ばかりでした。
  一人旅なので、なかなか泊めてもらえるところが無く、特にシーズン中は見事に断られます。
  夏休みに北陸に行ったときでした。海辺の民宿を探して、やっと見つけたところが「布団部屋で良かったら」と、いうところです。
  もちろん結構。寝られればどこでも良いわけですからね。
           
  で、部屋でくつろいでいたらカップルがやってきました。
  続いて女学生の二人組。
  食事の時は彼女たちと一緒の部屋でした。
           
  カップルは兄妹だそうです。兄妹で旅行するのは、少し変わっていると思いましたが、とっても素敵な二人で、旅の話なんかして盛り上がりました。
  女学生二人組の方は、短大の同級生だそうで、大学最後の夏休みにやってきたそうです。
           
  この食事中、兄妹の妹の方にご飯を入れて貰ったりして、女学生よりも彼女とよく話していたのです。
           
  所が、翌朝、出発しようとオートバイに荷物を積んでいると、女学生二人組が出てきて、近くに咲いている花を摘んでいます。
 「花が好きなのかなあ」
  と思いながら準備を終わって、エンジンをかけたら、彼女たちがやってきて
 「どうぞ」
  と、積んだ花束をくれたのです。
           
  ただそれだけの話ですが、何となくその日は楽しい気分で走った記憶があります。


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